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安倍も人の子ー無難な所信表明。 |
2013/01/31 [Thu]08:51 category: 放言 真偽のほどは分からないが、かって小林秀雄をめぐって一つの「伝説」があった。「無情という事」などで知られる文藝評論家は一度書き上げた原稿から不要と思う表現や言葉を消しゴムで削除していく。だから完成した文章は簡潔にして難解だというのだった。 ▲まさか小林にならったわけでもないだろうが、28日の安倍晋三首相の所信表明演説は異例といえるほど簡潔だった。前回の安倍内閣発足直後の演説の半分近い長さだったそうだ。余計な修辞やカタカナ文字も避けていたいたから、こちらは難解ではなかった。 ▲簡潔になったのは、論点を「経済再生」など3点に絞ったからだ。首相の持論である憲法改正も集団的自衛権行使容認も避けた。領土問題でも具体的には語らず、原発などエネルギー問題にも触れなかった。聞いていてあっけなく終わった感じがした。 ▲困ったのは野党だったようだ。ある幹部は「こんな短い演説は聴いたことがない」と怒っていた。これでは批判しようがないからだ。翌日の新聞はほとんど「今夏の参院選挙までは安全運転でいくつもりだ」と、簡潔なな所信表明を解説している。 ▲前回、思い切り「安倍カラー」を出して袋叩きにあった首相の気持ちは痛いほどわかる。しかし「虎穴に入らずんば虎児を得ず」という言葉もある。参院選の結果を待たず、憲法問題などで野党と真っ正面から議論し、説得する。そんな政治手法もあっていいはずだ。 ▲首相より20歳以上年長の石原慎太郎日本維新の会代表は、自党の新人議員を前にこう嘆いたという。「体張って、殴り合いになってもいいから議論するという風潮がなくなった」。「安全運転」に対する批判、助言にもなっている。 ◎以上は『産経抄』より。これだけの短い文章を丸写しするのに、2時間以上かかった。 “アベノミクス”『三本の矢』ー機動的な財政政策、大胆な金融政策、成長戦略も焦眉の急だが、それよりも何よりも重大なことは、憲法改正、集団的自衛権、教育問題ではないか。総裁選でも街頭演説でも声を大にして演説したではないか。安倍も人の子、身の安全・保全に汲々としているように思われる。 上記の『産経抄』のなかに、小林秀雄の「無情という事」があって思い出したのは、およそ45年前、この本に感動して、今は亡き入江伸明さんとこの本持って、帆柱国民宿舎で一泊して議論したことを・・・。
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テーマ:安倍内閣 - ジャンル:政治・経済
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